テキスト1
近年医療が進歩し、脳卒中による死亡は大幅に減りました。しかし今なお、脳卒中は国民の介護費用のトップを占める病気です。
(脳梗塞、脳出血、クモ膜下出血などをひっくるめて脳卒中と言います)
また、我が国は高齢化が急速に進行しており、それに伴い認知症の患者数も増え続けています。
脳ドックは無症状やまだ発病していない脳の病気、脳血管の病気や認知症などの発病や進行を予防することを目的とした、脳の健診システムです。
済生会明和病院では、2018年4月から脳ドックを開始します。具体的には脳のMRI検査、頚動脈の超音波検査、簡易認知機能検査などを行い、受診された皆様の脳の健康度をチェックし、今後の健康管理のデータとして報告させていただきます。
済生会明和病院では、これまで脳卒中や骨折の回復期の患者様のリハビリテーションを柱とした診療を行ってきました。
今後はさらに、脳卒中や認知症の予防にも積極的にかかわっていく方針です。
頭部MRI
磁気と電波で脳の断層を撮影する検査です。無症状の脳梗塞や脳腫瘍、脳の老化や脳萎縮の程度などがわかります。
頭部・頚部MRA
造影剤を使用することなく、MRIを用いて脳と頚部の血管の撮影を行います。クモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤の有無や、脳梗塞の原因となる動脈狭窄の有無などがわかります。
頚動脈エコー
超音波装置を首にあてて、頚動脈のプラークの有無、厚さや頚動脈狭窄の有無を調べます。
頚動脈エコー写真
簡易認知機能検査
2つのテストを行い、記憶を中心とした大まかな認知機能の障害の有無を調べます。
血液検査・尿検査
脳卒中の危険因子となる糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病などの基礎疾患の有無を調べます。
心電図
脳梗塞の原因となるような不整脈の有無などを調べます。
ご予約 ~ 結果説明までの流れ
注意事項
MRIは、強力な磁石でできた筒の中に入り、磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する検査です。
①以下に該当する方は、MRIを受けることが出来ません。※早めにご連絡下さい。
●心臓ペースメーカーを入れている方
●人工内耳を入れている方
●神経刺激装置を入れている方
●骨成長刺激装置を入れている方
●埋め込み型除細動器を入れている方
●材質不明の金属が体内に入っている方
●妊娠中の方、妊娠の可能性のある方
②以下に該当する方は、早めにご連絡下さい。
(MRIを受けることが出来ない場合があります)
●脳動脈クリップ、コイル、ステント
●内視鏡による消化管の止血クリップ
●心臓の人工弁
●人工関節、骨固定器具、プレート、人工骨頭
●水頭症に対するシャントシステム(圧可変式のもの)
●義眼、義肢
●リザーバー、フィルター
●磁石式の入れ歯、インプラント
●磁性体の避妊具
●入れ墨、アートメイク
●閉所恐怖症の方
※インプラント、磁石式の義歯をご利用の方は、かかりつけの歯科医から診療情報をもらってください。歯科医の許可がないと、検査ができない場合があります。
③MRI入室時にはずしていただくもの(持ち込めません)
●入れ歯(はずせるもの)
●コンタクトレンズ
●かつら、ウィッグ
●ラメの入った化粧やアイシャドウ
●湿布
●携帯電話
●腕時計
●貴金属、装飾品
●補聴器
●ピアス、イアリング、ヘアピン
●ブラジャー
●エレキバン
●カイロ
●磁気カード(クレジットカード等)
●めがね
●ヒートテックなどの金属繊維素材の服
お問い合わせ先
ご不明な点、ご質問は下記専用窓口へお問い合わせください。
済生会明和病院
脳ドック専用窓口 0596-52-1777
月~金 9:00~16:30 / 土・日・祝日を除く